渡辺裕運送業M&Aセンター

運送業
M&A

税理士事務所

選ばれる理由

小規模な運送業M&Aに特化

当事務所は、数台のトラックを保有する規模から数十台程度の中小運送会社まで、小規模M&Aに特化した支援を行っています。大手仲介会社が難しい案件でも、小規模だからこそ見逃されがちな強みを正確に評価し、経営者の想いに寄り添いながら、大手にはないきめ細やかなサポートを提供致します。

税理士事務所による

M&A仲介

当事務所は税理士としての知識を活かし、M&A仲介を行っています。譲渡価格の算定や税務上の有利なスキーム提案、譲渡益にかかる税金対策まで一貫して対応できる点が強みです。また、株式譲渡と事業譲渡のどちらが有利かなど、税務の専門家として、お客様の利益を最大化する戦略を立案します。

手元に残るお金を徹底比較

M&Aでは、スキームによって最終的に手元に残る資金が大きく変わります。当事務所では、税理士としての専門知識を活かし、法人税・所得税・消費税など各税目の影響を徹底的に比較します。複数の選択肢の中から経営者に最も有利な方法を提示し、具体的な数字に基づいた安心の判断を支援します。

運行管理者の知識を活かす

当事務所では、税理士としての財務・税務の専門知識に加え、運行管理者資格を活かして運送業特有の実務に精通したサポートを提供します。車両の運行体制や安全管理、法令遵守のポイントを理解したうえで運送業のM&Aを支援できるため、数字だけでは見えないリスクや強みを正確に評価可能です。

経営革新等支援機関

だから安心

当事務所は、中小企業庁から認定を受けた認定経営革新等支援機関です。専門的な知識と実務経験を備え、中小企業の経営改善や事業承継を支援できる公的なお墨付きといえます。運送業のM&A仲介においても、国の認定を受けた支援機関として公正かつ安心してご依頼いただける体制を整えています。

完全成功報酬

当事務所では、M&Aが成立した場合にのみ報酬をいただく「完全成功報酬制」を採用しています。運送業に特化した専門知識と税務の知見を活かし、成果にこだわった支援と税務上有利なM&Aの提案を行うことで、売り手・買い手双方の納得を重視し、安心してご依頼いただける体制を整えています。

税理士の視点でM&Aを考える

区分 課税対象 税額(概算) 手取り
会社清算 みなし配当2億9,000万円 最大 約1億5,950万円(55%想定) 約1億4,050万円
M&A (株式譲渡) 譲渡益2億9,000万円 約5,891万円(20.315%) 約2億4,109万円

※前提条件:非上場会社、100%個人株主、純資産3億円(譲渡価格)、資本等の金額(株式の取得価額)1,000万円

手元に残るお金を徹底比較

会社清算の場合

純資産3億円のうち資本金等の額1千万円を超える2億9千万円が「みなし配当」とされ、非上場株式のため総合課税が適用されます。個人株主が最高税率になると約55%課税され、税額は約1億6千万円に達します。その結果、手元に残るのは約1億4千万円にとどまり、清算では大きく目減りします。

M&A(株式譲渡)の場合

みなし配当課税はなく、株式売却益のみが課税対象となります。純資産3億円、取得価額1千万円とすると譲渡益は2億9千万円です。これに分離課税20.315%が課され、税額は約6千万円。結果として、手元には約2億4千万円が残り、M&A(株式譲渡)は清算に比べて大幅に多くの資金を確保できます。

会社清算とM&Aの比較

3億円の純資産に対して手元に残る金額は、会社清算では、約1億4千万円となり、実に53%もの資産が税金で失われることになります。これに対して、M&A(株式譲渡)では、約2億4千万円となり、手取り金額に約1億円もの差が生じます。これは創業者にとって極めて重要な判断要素となります。

税理士 渡辺裕

プロフィール

四條畷高等学校 卒業
同志社大学商学部 卒業
同志社大学大学院 修了

資格

税理士
行政書士
認定経営革新等支援機関
宅地建物取引士
運行管理者

理念(ビジョン)

高速道路を走ると、早朝から夜遅くまで多くのトラックが荷物を載せて走っています。


私自身、運行管理者として、一台一台のトラックを任されるドライバーが正確かつ慎重に運転し、無事に荷物を届けるために懸命に取り組んでいることがよく分かります。

また税理士として、会社が安定的に利益を生み出すためには、トラック輸送の効率性が不可欠であることを数字から実感しています。

アマゾンや楽天などECが普及した今、輸送量は増加の一途をたどり、それに比例してドライバーの責任や運送会社の重要性も高まっています。

一方で、ドライバーだけでなく運送会社経営者の高齢化も進み、事業承継は社会的な課題となっています。

実際に当事務所にも、お客様から事業承継やM&Aの相談が数多く寄せられており、この問題を解決することが私たちの使命であると強く感じています。

今後も拡大し続ける物流需要の中で、ドライバーが安心して働ける環境づくりに貢献し、運送業の安定した事業承継を支えることを私たちの理念といたします。

こんなお悩みはありませんか?

後継者がいないので、事業を誰かに譲渡したい、、、

事業を譲渡したいが、何から始めればよいか分からない、、、

会社の価値(株価や資産)をどう算定すればいいか不安、、、

ドライバーの雇用を維持したい、、、

売却価値の妥当性や評価方法が知りたい、、、

取引先との契約や信用が維持できるか心配、、、

取引先や従業員に知られずに事業譲渡を進めたい、、、

経営者の個人保証を外して、安心して引退したい、、、

事業が忙しく、M&Aの手続きまで手が回らない、、、

後継者不在

後継者が見つからず事業の継続に不安を感じる方は少なくありません。事業譲渡は、培ってきた取引先や従業員の雇用を守りつつ、会社の価値を次世代に引き継ぐ有効な選択肢です。運送業専門の税理士事務所として、譲渡先選定、許認可手続き、税務まで、お客様の事業承継を総合的にサポートします。

事業譲渡の手順

事業譲渡を検討しても、どこから手を付ければよいか分からず、不安を感じるのは自然なことです。まずは、会社の資産、負債、収益状況、許認可、顧客基盤を整理し、事業価値を把握することが重要です。その上で、譲渡先の選定、秘密保持契約の締結、デューデリジェンスの対応と段階的に進めます。

事業価値の算定

運送業の価値算定は、一般的な評価方法に加えて業界特有の要素を考慮する必要があります。車両の時価評価、運行ルートの収益性、長期契約の有無、ドライバーの経験や定着率など、運送業ならではの強みを適正に評価することが重要です。また、将来の収益予測や同業他社との比較分析も不可欠です。

ドライバーの雇用維持

ドライバーの雇用維持は事業譲渡での重要な課題です。運送業ではドライバーの確保が事業継続の生命線となるため、譲渡先選定時に雇用条件の維持を最優先に交渉することが不可欠です。法律に基づく適切な手続きにより、給与水準、労働条件などを可能な限り維持できるよう調整することが重要です。

売却価格と評価方法

売却価格は、車両等の資産の時価だけで決まるものではありません。顧客との継続的な取引関係、運行ルートの収益性など、将来の収益力に直結する要素も評価の対象となります。評価方法は、純資産価額法、類似会社比較法、DCF法などがあり、複数の手法を組み合わせて客観的な価格を算出します。

契約の継続と信用の維持

取引先との契約や信用の維持は重要な課題の一つです。契約内容によっては承継の際に取引先の同意が必要になる場合もあり、信頼関係を損なわない丁寧な対応が欠かせません。事前に契約内容を確認し適切な手続きを踏むことで、取引の継続性と信用を守りながら事業を引き継ぐことが可能になります。

水面下でのM&A交渉

M&Aを進める際には、取引先や従業員に不安を与えない配慮が欠かせません。当事務所では秘密保持契約(NDA)の締結を徹底し、情報開示の範囲や時期を慎重に管理します。買い手候補の選定から交渉段階まで、最小限の関係者で進めることで、安心して事業譲渡を進められる体制を整えています。

経営者の個人保証

中小企業では、経営者が金融機関に対して個人保証をしているケースが多く見られます。当事務所では、買い手企業や金融機関との調整を通じて保証解除の交渉を行い、承継後に経営者が過度な責任を負わないよう支援します。個人保証の解消により、安心して次の人生設計に専念できる環境を整えます。

M&Aの手続きを一括代行

経営者にとって日々の事業運営に追われる中、複雑なM&Aの手続きを同時に進めるのは大きな負担です。当事務所では、資料収集、買い手候補との調整、契約書作成支援など一連の業務を専門家が代行・サポートします。経営者は本業に集中しながら、M&Aを安心して進められる体制を整えています。

私たちが運送業のM&Aをサポートします

渡辺裕(税理士・運行管理者)

同志社大学卒業。税理士・運行管理者。運送業のM&Aにおいては税務・財務を担当。税務の知識を活かした比較分析と運行管理者として法規制や業界事情に強い。M&Aには複数の手法があるため、売り手にとってどの選択肢が最も手元に資金を多く残せるかを数字で分析し、最適な判断を支援します。

間紀夫(弁護士)

立命館大学卒業。弁護士。運送業のM&Aにおいては契約書の作成やデューデリジェンスなど法務全般を担当。法律の知識を活かして円滑で確実なM&Aの実現をサポートすることを強みとする。複雑な契約条件や法的リスクを的確に整理し、売り手と買い手の双方が安心して合意に至れるよう導きます。

堀英則(司法書士)

大阪​市立大学卒業。司法書士。運送業のM&Aにおいては法務・登記を担当。法務局での勤務経験が長く中小企業のM&Aに関する実務面と法的整理に強みを持つ。新設合併・吸収合併や株式譲渡・事業譲渡にともなう登記や許認可の承継など複雑な手続きを正確に処理し、円滑な事業承継を支援します。

米田憲司(社会保険労務士)

社会保険労務士。運送業のM&Aにおいては労務を担当。M&Aにおける売り手企業の従業員の雇用を守るための労働基準法や労働契約法に基づく法的整理を得意とする。就業規則や労働契約の見直し、社会保険手続きなどを通じて、M&A後も従業員が安心して働ける環境を維持できるよう支援します。

中村光伸(不動産鑑定士)

京都大学卒業。不動産鑑定士。運送業のM&Aにおいては不動産問題を担当。不動産に関連する実務経験を活かした土地や建物の諸問題の解決を得意とする。倉庫や営業所、車庫等の不動産は運送業の事業承継に大きな影響を与えるため、個別の論点を丁寧に整理し、円滑な事業承継の実現を支援します。

井川晃一(行政書士)

大阪​市立大学卒業。行政書士。運送業のM&Aにおいては金融機関・行政機関との折衝を担当。東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)の勤務経験を活かし、融資や財務の調整、資金計画を得意とする。買い手企業のM&Aにおける資金調達や行政機関との折衝を通じ、円滑な事業承継の実現を支援します。

M&Aの流れ

電話でのお問合せ

事務所でのヒアリング

秘密保持契約

資料収集

企業価値評価

M&A仲介契約

買い手への開示資料作成

買い手候補の選定

トップ会談

10

譲渡価格の交渉

11

基本合意

12

デューデリジェンス

13

最終条件の交渉

14

最終譲渡契約

15

社内と社外への告知

電話でのお問合せ

相運送業のM&Aをご検討中の方は、まずはお気軽にお電話ください。会社の現状やご相談内容を簡単に確認いたします。事業譲渡を検討される背景や会社規模、保有するトラックの台数など概要をお伺いし、今後の流れをご案内します。初回相談は無料で、秘密厳守ですので安心してご連絡いただけます。

事務所でのヒアリング

会社の財務資料や契約関係、従業員の状況、許認可の有無などを当事務所で詳しくお伺いします。電話での簡単な確認だけでは把握できない点を確認し、経営者様のご希望や譲渡にあたって重視する条件を明確にします。この面談を通じて、今後の進め方や必要な準備について具体的にご案内いたします。

秘密保持契約

秘密保持契約(NDA)は、売り手企業の財務データや顧客情報などの機密情報を第三者に漏らさないことを約束する契約です。特に運送業では、運行ルートや取引先など事業の根幹に関わる情報が含まれるため、NDAを締結することで安心して資料を開示し、候補先との交渉を進めることができます。

資料収集

会社の現状を正確に把握するために必要な各種資料をご準備いただきます。具体的には、直近数期分の決算書や試算表、車両台帳、主要取引先との契約書、運送業許可証、従業員の就業状況などが含まれます。これらは会社の価値を客観的に算定し、候補先との交渉を円滑に進めるための基礎となります。

企業価値評価

財務資料や車両、運送業許可、主要取引先との契約内容などを基に会社の適正な価値を算定します。単に帳簿上の資産を確認するだけでなく、顧客基盤の安定性や配送ルートの収益性、従業員の定着率など運送業特有の要素も加味することが重要です。客観的な評価を行い、適正な譲渡価格を設定します。

M&A仲介契約

企業価値評価に基づき、売却条件や手数料体系について合意したうえで、正式なM&A仲介契約を締結します。契約書には、仲介業務の範囲、秘密保持、交渉支援、成功報酬の条件などが明記され、双方が安心して取引を進められる基盤となります。契約締結後、具体的な譲渡支援を本格的に開始します。

買い手への開示資料作成

買い手候補に提示するための開示資料(企業概要書)を作成します。運送業の場合、決算書や試算表に加え、保有車両の一覧、運送業許可、主要な取引先や運行ルートの概要、従業員数など、事業の強みを正確に伝えることが重要です。開示資料は、買い手が安心して検討を進めるための基盤となります。

買い手候補の選定

運送業の事業内容や地域性、規模に合った適切な相手を見極めた上で、買い手候補を選定します。売り手と当事務所で基本方針を共有し、従業員の雇用維持や取引先との関係、将来の事業安定性を重視して候補を絞り込みます。候補先は当事務所の業界ネットワークを通じて探し、慎重に交渉を進めます。

トップ会談

買い手候補が絞り込まれたら、売り手と買い手それぞれの経営者が直接会い、事業の理念や今後の展望について意見を交わすトップ面談の場を設けます。運送業では、従業員の雇用や取引先との信頼関係をどのように守っていくかが大きなテーマとなり、現場に根ざした課題も共有される大切な機会です。

譲渡価格の交渉

トップ面談を経て、双方の意思が固まったら、譲渡価格やその他の条件について本格的な交渉に入ります。企業価値評価の結果を踏まえ、売り手と買い手の双方が納得できる条件をすり合わせます。支払方法や時期、従業員の雇用継続、取引先との契約維持なども含め、総合的に調整することが重要です。

基本合意

譲渡価格や支払条件、従業員の雇用継続、取引先契約の引継ぎ等の主要な取引条件について、売り手と買い手の間で基本合意を締結します。これは最終契約に進む前提であり、運送業では、許認可や運行ルートなど実務上の重要事項も含まれるため、基本合意の段階で丁寧に確認しておくことが重要です。

デューデリジェンス

会社の実態を確認するために、買い手はデューデリジェンスを行います。財務・税務・法務・労務の面からリスクを精査し、将来の問題点を明らかにします。運送業では、車両や倉庫などの資産状況、運送業許可の有効性、取引先との契約内容、労働時間や安全管理体制なども重要な確認項目となります。

最終条件の交渉

デューデリジェンスの結果を踏まえ、譲渡価格や支払方法、従業員の雇用条件、取引先契約の引き継ぎなどについて最終条件の交渉を行います。調査で判明したリスクや改善点がある場合は、その対応策も交渉に盛り込み、売り手と買い手双方が納得できる条件で、最終契約に向けた合意形成を図ります。

最終譲渡契約

これまでの交渉で合意した譲渡価格、支払条件、従業員の雇用継続、取引先契約の引継ぎ、競業避止義務などの条件を正式に譲渡契約書として締結します。運送業では、運送業許可や車両・倉庫の名義変更などの実務的手続きも重要です。契約締結後に譲渡手続きが実行され、M&Aが法的に成立します。

社内と社外への告知

M&Aの最終契約が締結された後、従業員や取引先など関係者に対して正式に告知します。社内では、雇用や業務体制の継続性を丁寧に説明し、従業員の不安を和らげることが重要です。社外には、サービス提供や契約関係に変更がないことを明確に伝えることで取引先や顧客との信頼関係を維持します。

手数料

M&A 手数料(税抜き)
1千万円未満 200万円
1千万円以上 3千万円未満 500万円
3千万円以上 5千万円未満 700万円
5千万円以上 1億円未満 800万円
1億円以上 2億円未満 1,000万円
2億円以上 5億円未満 5%
5億円以上 10億円未満 4%
10億円以上 50億円未満 3%
50億円以上 100億円未満 2%
100億円超 1%
当事務所 A社 B社 C社
着手金 なし あり なし なし
中間金 なし なし あり なし
最低成功報酬 200万円 2,500万円 2,000万円 1,500万円
専門業種 運送業に特化 多業種 多業種 多業種
規模 小規模 大規模 中規模 中規模
税理士資格 あり なし なし なし
運行管理者資格 あり なし なし なし
経営革新等支援機関 該当 非該当 非該当 非該当

運送業の事業承継

人(経営) 資産 知的財産
経営権 株式 経営理念
後継者の選定 事業用資産 ノウハウ
後継者の教育 資金 顧客情報
許認可 従業員の技術や技能
取引先との人脈

事業承継とは

事業承継とは、会社の経営や資産、株式などを後継者へ引き継ぐことを指します。親族への承継、従業員への承継、第三者へのM&Aなど、いくつかの方法があります。単に経営権を渡すだけでなく、取引先との信用、従業員の雇用、企業文化や事業のノウハウを次世代へ繋ぐことも欠かせない視点です。

運送業の事業承継

運送業では、一般貨物自動車運送事業許可をはじめとする許認可の承継、長年培った顧客との信頼関係、配送ルートのノウハウなど、業界特有の資産の引き継ぎが特に重要であり、税務・法務・財務の調整も不可欠です。計画的な事業承継により、運送業の持続的発展と関係者の利益保護を実現できます。

運送業の事業承継の問題点

運送業では、経営者やドライバーの高齢化が進み、後継者不足が深刻化しています。さらに、許認可や運行管理体制など法規制が厳格であり、単純な承継では事業継続が困難な場合も少なくありません。長年の取引先との契約維持や熟練ドライバーの雇用確保も大きな課題で、総合的対応が欠かせません。

人(経営)の承継

事業承継において最も重要なのが、経営権を次世代へ引き継ぐことです。まず後継者の選定を行い、親族承継、従業員承継、第三者承継のいずれかを検討します。後継者が決まれば、事業を継続・発展させるために必要な戦略的思考、取引先との関係、業界知識等を習得させる後継者の教育が不可欠です。

資産の承継

事業承継においては、会社の株式や事業用資産を後継者へ移転することが不可欠です。株式の承継により経営権と財産権を次世代に円滑に引き継ぎ、車両、倉庫、営業所等の事業用資産、運転資金も計画的に移行します。運送業では、運行に必要な許認可の承継を適切に行うことが重要な課題となります。

知的財産の承継

事業承継では、目に見えない知的財産の引き継ぎが重要です。創業者が培った経営理念、安全運行のノウハウ、顧客情報、従業員の技術や技能、取引先との人脈など、これらは会社の競争力の源泉となります。知的財産を確実に承継することで、事業の持続的成長と顧客からの信頼維持が可能となります。

事業承継の種類

事業承継

親族承継

従業員承継

M&A(第三者承継)

M&A
(第三者承継)

親族承継

親族承継とは、経営者の子や配偶者など親族が事業を引き継ぐ方法です。運送業では、許認可の承継や車両管理、従業員との関係維持などが重要となり、親族ならではの信頼関係が強みになります。一方で、相続税や贈与税の負担、親族間の意見対立、後継者の経営能力の育成などの課題も想定されます。

従業員承継

従業員承継とは、社内において経験を積んだ信頼できる従業員が事業を引き継ぐ方法です。運送業では、現場を熟知した人材による承継は、業務の継続性や従業員の安心感につながります。一方、後継者となる従業員が株式の買い取り資金を十分に持っていないケースが多く、資金調達が課題となります。

第三者承継(M&A)

第三者承継(M&A)とは、親族や従業員以外の第三者に会社や事業を引き継ぐ方法です。買い手は、同業他社や異業種企業、投資家など多様で、売り手にとっては、後継者不在の解決策となります。運送業では、許認可や車両、既存の顧客基盤を活かした事業拡大を目的とするケースが多く見られます。

よくある質問(事業承継)

事業承継と事業譲渡は何がちがうのですか?

事業承継と会社清算はどちらが有利ですか?

事業承継の契約書の作成内容について専門的な助言がほしい、、、

事業承継にはどのくらいの時間がかかりますか?

事業承継後も経営に関わらなければいけませんか?

トラックや不動産などの資産だけ譲渡することは可能ですか?

事業承継にかかる手続きの流れを教えてください。

事業承継に関する情報はどこまで公開されますか?

会社の一部事業だけを譲渡することは可能ですか?

事業承継と事業譲渡

事業承継は、親族や従業員、第三者などに会社全体を引き継ぐ概念を指し、株式譲渡や相続、M&Aを含む幅広い手段があります。一方、事業譲渡は、会社が営む事業の一部または全部を切り出し、資産・負債・契約などを個別に他社へ移転する方法です。つまり、事業譲渡は承継手法の一つになります。

事業承継と会社清算

事業承継と会社清算のどちらが有利かは、会社の状況によって異なります。事業承継では、取引先や従業員の雇用、許認可などを引き継ぎ、事業の継続性を守りやすいのが特徴です。一方、会社清算は、事業を終了し資産を処分する方法で、後継者不在や債務整理を優先する際に選ばれることがあります。

事業承継の契約書

事業承継の契約書には、譲渡対象の資産や負債の範囲、譲渡価格と支払条件、従業員の雇用継続、取引先との契約や許認可の引き継ぎ、競業避止義務、引き継ぎ期間中の役割分担など、多岐にわたる事項を明確に定めることが不可欠です。特に運送業では車両や倉庫、許認可の承継方法に注意が必要です。

事業承継に要する時間

事業譲渡にかかる期間は、一般的には準備から譲渡完了まで6か月から1年程度が目安とされています。運送業では車両や倉庫などの資産整理に加え、国交省への許認可手続きが必要となるため、他業種に比べてやや時間を要する場合があります。計画的に準備を進めることが円滑な承継につながります。

事業承継後の経営関与

事業承継後に経営者が関わり続けるかどうかは、買い手との合意内容によって異なります。承継直後は取引先や従業員への信頼関係を維持するために、一定期間の関与を求められるケースもありますが、永続的に経営に残る必要はありません。契約で役割や期間を明確に取り決めしておくことが重要です。

部分的な資産譲渡

トラックや倉庫など特定の資産だけを譲渡することは可能です。この場合、事業そのものを移転する事業譲渡とは異なり、個別の売買契約として扱われます。ただし、資産のみを譲渡しても運送業の許認可や取引先との契約は自動的に移転しないため、買い手が運送業を営むには別途の手続きが必要です。

事業承継の手続き

事業承継の手続きは、まず会社や事業の現状把握から始まり、資産・負債・契約内容の整理を行います。次に、承継方法の決定と候補者の選定を進め、基本合意書を取り交わします。その後、財務や法務、労務の調査を経て最終契約を締結し、必要に応じて国土交通省への許認可承認を取得する流れです。

承継情報の公開範囲

事業承継に関する情報の公開範囲は、承継の段階や関係者との合意内容によって異なります。初期段階では、社名や詳細を伏せた概要資料で候補者を選定し、秘密保持契約(NDA)締結後に詳細情報を開示するのが一般的です。従業員や取引先への通知は、契約締結後の適切なタイミングで行われます。

部分的な事業譲渡

会社の一部事業のみを譲渡することは可能です。これを「部分的な事業譲渡」と呼び、運送業では、特定の営業所や路線、車両などを切り出して譲渡するケースもあります。ただし、運送業では譲渡対象にかかわる許認可や取引先との契約を改めて承継する必要があるため、慎重な調整が必要となります。

M&A(第三者承継)の種類

M&A

買収

合併

株式譲渡

事業譲渡

新設合併

吸収合併

株式譲渡

株式譲渡とは、株主が保有する株式を第三者に売却し、会社の経営権を移転する方法です。会社自体は存続するため、取引先との契約や運送業の許認可、従業員との雇用関係も継続され、手続きが比較的簡便なのが特徴です。一方で、過去の申告ミスや債務のリスクも新経営者が引き継ぐことになります。

事業譲渡

事業譲渡とは、会社の資産や事業の一部を第三者に売却し、経営資源を引き継ぐ方法です。運送業では、車両や契約、従業員などを個別に移転するため、許認可の再取得が必要になるケースもあります。譲渡益には法人税が課税され、消費税の課税対象となる資産もあるため、慎重な検討が求められます。

合併(新設合併・吸収合併)

合併とは、複数の会社を一つに統合する方法です。新設合併では両社が解散して新会社を設立し、吸収合併では一方の会社が存続し他方が消滅します。運送業では、営業区域の拡大や車両数の増加により事業規模の拡大が期待できますが、一方で、許認可の承継や運行管理者の配置調整が課題となります。

よくある質問(M&A)

譲渡先との交渉をどう進めればよいか分からない、、、

事業譲渡と株式譲渡は何が違うのですか?

複数の買い手候補の中から、最適な相手を見つけたい、、、

M&A仲介会社の報酬体系が不透明で不安、、、

M&Aの各段階で、どのような書類が必要になるのか知りたい、、、

取引先や顧客への説明方法に悩んでいる、、、

会社の評価額に納得いかない、、、

M&Aの専門家は敷居が高く、相談しにくいと感じている、、、

個人事業主でもM&Aはできますか?

赤字の事業でも譲渡できますか?

買い手はどのように探せばいいですか?

未払い残業代がある場合どうなるの?

譲渡先との交渉

譲渡先との交渉は、価格だけでなく従業員の雇用条件や取引先との関係維持など、多面的な調整が求められます。初期段階では秘密保持契約を結び、事業の概要や譲渡条件を整理したうえで段階的に情報を開示するのが一般的です。運送業では、許認可や契約の引継ぎに関する細かな調整が欠かせません。

事業譲渡と株式譲渡の違い

事業譲渡は、会社の事業の全部または一部を他社に売却する方法で、譲渡する資産や負債を選択でき、取引先や従業員との契約は改めて承継する手続きが必要となります。一方、株式譲渡は、会社の株式を売却して経営権を移転する方法で、会社自体は存続するため許認可も継続され、手続きが簡便です。

複数の候補から選択

買い手候補を比較する際は、提示された価格だけでなく、従業員の雇用条件や取引先との関係維持、地域性や既存事業との相乗効果等も重要な判断材料となります。短期的な条件にとらわれず、事業の将来性や安心して任せられるかどうかを総合的に見極めることが最適な相手を選ぶうえで欠かせません。

仲介会社の報酬体系等

M&A仲介会社との契約では、着手金・中間報酬・成功報酬等の体系や算定基準は会社ごとに異なるため、事前に契約内容を丁寧に確認することが重要です。運送業では譲渡規模や許認可の扱いによって報酬が変動することもあります。複数の仲介会社を比較し、自社に合った会社を選ぶことが大切です。

各段階での必要書類

M&Aの手続きでは段階ごとに準備すべき書類が異なります。初期段階では、会社概要や財務諸表などの基本資料が必要です。基本合意後は、資産・負債一覧、取引先や従業員に関する契約書など詳細資料を開示します。最終契約時には、譲渡契約書や許認可の承継手続きに関する書類が必要となります。

取引先や顧客への説明

取引先や顧客への説明は非常に重要です。突然の知らせは不安を招くため、最終契約が整った段階で、事業の継続性やサービス水準が維持されることを丁寧に伝えることが望まれます。経営方針や担当者体制が変わらない点を具体的に説明することで、安心感を与え、円滑な承継を進めることができます。

会社の評価額

運送業の評価では、財務諸表に基づく資産や負債の状況だけでなく、トラックなどの保有車両の時価、顧客基盤の安定性、許認可の価値、配送ルートの優位性、事故歴の少なさ、従業員の定着率、将来の成長性などが多角的に評価されます。そのため、評価方法によって金額が異なる場合も多くあります。

中小運送業へのM&A

M&Aは大企業のイメージが強く、専門家に相談するのは敷居が高いと感じる経営者も少なくありません。しかし、中小の運送業でも後継者不在や規模拡大の手段として活用が広がっています。運送業は許認可や契約の引継ぎなど特有の事情があるため、実務に精通した税理士が対応することが重要です。

個人事業主へのM&A

個人事業主であってもM&Aは可能です。トラックや倉庫などの資産、取引先との契約、従業員の雇用関係を引き継ぐことで、事業を第三者に譲渡することができます。ただし、法人と異なり契約や許認可の承継方法に制約があるため、会社設立を経て法人化したうえで譲渡するケースも多く見られます。

赤字の場合の事業譲渡

買い手は必ずしも直近の収益だけを見るのではなく、保有するトラックや倉庫などの資産価値、顧客との長期契約、配送ルートの優位性、将来の収益改善の余地などを重視する場合があります。経営改善の見込みやシナジー効果が期待できる事業であれば、赤字であっても譲渡の可能性は十分にあります。

買い手の探し方

買い手を探す場合は、業界に精通した仲介会社や専門家を通じて、信頼性のある候補先を絞り込む方法が有効です。運送業では、既存事業との相乗効果や地域性を重視する買い手が多いため、事業内容や強みを整理したうえで、秘密保持を徹底しながら、非公開で慎重に交渉を進めていくことが重要です。

未払い残業代がある場合

未払い残業代がある場合、過去2年分(悪質な場合は3年分)の遡及支払い義務が発生します。従業員数が多い運送会社では、未払い残業代の総額が数千万円規模になる可能性もあるため、正確な債務算定が必要です。運送業は、長時間労働になりやすいため、労働時間記録や支払状況の精査が重要です。

M&Aにおける税務上の注意点

法人税

株式譲渡か事業譲渡かによって法人税の扱いは異なります。株式譲渡では、譲渡益は株主個人の所得となり、会社に法人税は課されません。一方、事業譲渡では、車両や倉庫などの譲渡益に法人税が課税されます。また、事業譲渡では、繰越欠損金が引き継げないため、承継方法の選択は極めて重要です。

消費税

株式譲渡か事業譲渡かによって消費税の扱いが大きく異なります。株式譲渡は、株式の売買であり、消費税は非課税です。一方、事業譲渡では、車両や倉庫などの資産の譲渡には原則として消費税が課税されますが、土地の譲渡は非課税です。消費税の税務処理を誤ると大きな税負担が生じてしまいます。

所得税

株式譲渡か会社清算かによって所得税の扱いが大きく異なります。株式譲渡では、売却益は譲渡所得として20.315%の所得税・住民税が課税されます。一方、会社清算では、みなし配当として総合課税が適用され、超過累進税率により最大55%が課されるため、税負担が大幅に上昇する可能性があります。

相続税

M&Aによる売却後、経営者が得た資金や保有株式は相続財産の一部となるため、将来の相続税対策が重要です。特に自社株の評価額が高額になると、相続発生時に多額の税負担が生じる可能性があります。事業承継税制の活用や生前贈与などを組み合わせ、円滑かつ税負担を抑えた資産承継が重要です。

贈与税

親族や関係者への株式・事業の承継を無償または低額で行う場合は、贈与税の対象となる点に注意が必要です。特に時価より著しく低い価格で株式を譲渡すると差額が贈与とみなされることがあります。一方で、相続時精算課税制度や事業承継税制を活用すれば、贈与税の負担を軽減することが可能です。

住民税

M&Aで株式譲渡益や事業譲渡益が生じた場合には、所得税に加えて住民税も課税されます。株式譲渡では、申告分離課税20.315%のうち、住民税が5%を占めます。住民税は、前年の所得に基づき翌年課税されるため、譲渡益が大きい場合には翌年の税額が高額となり、納税資金の確保が重要となります。

事業税

株式譲渡では、法人に所得が発生しないため事業税は課税されません。一方、事業譲渡によって得られた利益は法人税だけでなく事業税も課税対象となります。事業税は所得に応じて課税され、運送業は車両等の資産が多いため、簿価と時価の差額による譲渡益が大きくなると、事業税の負担も増えます。

不動産取得税・登録免許税

株式譲渡では、会社の所有者は変わりますが、不動産の所有者は変わらないため、不動産取得税や登録免許税は発生しません。一方で、事業譲渡で倉庫や営業所、車庫などの不動産を移転する場合には、不動産取得税が課され、さらに所有権移転登記や抵当権抹消登記などに登録免許税が必要となります。

税務調査

運送業のM&Aにおいては、クロージング後に税務調査が行われる可能性があります。特に譲渡価格の妥当性や資産評価、消費税処理が重点的に確認されます。車両や倉庫、営業権などの評価額、売上や外注費の処理なども調査対象となりやすいため、事前の資料整備と税務リスクの洗い出しが重要です。

よくある質問(税務)

株式譲渡と事業譲渡のどちらが税務上有利か教えて

消費税はM&Aのときにかかりますか?

M&Aをすると税務調査は入りますか?

M&A後の資金計画や相続対策も相談できますか?

役員退職金の支給時期はどうすればいいの?

消費税の課税関係が複雑で、計算方法が分からない、、、

税務面だけでなく、法務や登記についても総合的にサポートしてほしい、、、

事業承継前の申告の誤りは、旧経営者か臣経営者のどちらの責任?

株式譲渡の場合の申告誤りの責任の所在の考え方を教えて

事業譲渡の場合の申告誤りの責任の所在の考え方を教えて

M&Aにかかる税金の負担額を知りたい、、、

事業承継税制について教えて

事業承継税制の問題点を教えて

将来の相続税や贈与税への影響も踏まえて検討したい、、、

譲渡前の節税対策をどうすればいいか分からない、、、

項目 株式譲渡 事業譲渡
対象 会社の発行済み株式 事業の一部または全部の資産・負債
手続き 株式の名義変更のみで完了 個別の資産・負債ごとに移転手続きが必要
譲渡後の会社 法人格や契約関係はそのまま継続 資産・負債が移転し会社の内容が変更
許認可 許認可はそのまま維持 譲受側が新たに取得または名義変更が必要
従業員との雇用契約 雇用契約はそのまま継続 個別に同意取得や再契約が必要な場合がある
従業員の退職金債務 退職金債務はそのまま承継 個別対応が必要
取引先との契約 契約関係はそのまま継続 契約の移転には取引先の同意が必要
車両の名義変更 名義変更は不要 全ての車両で名義変更が必要
法人税 会社に法人税は課されない 車両や倉庫などの譲渡益に法人税が課税
繰越欠損金 会社に残るため引き継ぎ可能 引き継ぎ不可
消費税 課税対象外 事業用資産は原則として課税、土地は非課税
所得税 株式の譲渡所得として課税(20.315%) みなし配当として総合課税(最大55%)
不動産取得税等 課税されない 事業用不動産の移転には、不動産取得税・登録免許税が課税
メリット 手続きが比較的簡便、許認可を引き継ぎやすい 譲渡する事業を選択でき、簿外債務のリスクを回避しやすい
デメリット 簿外債務や偶発債務などのリスクも全て引き継ぐ 手続きが煩雑で時間と費用がかかる

株式譲渡と事業譲渡

株式譲渡と事業譲渡の税務上の有利性は、会社と個人の状況により異なります。株式譲渡は、法人には課税がなく、個人には譲渡所得として約20%の所得税が課税されます。一方、事業譲渡は、譲渡益に法人税が課税され消費税も発生します。個人は配当や給与として受け取る際に所得税が課税されます。

M&Aの際の消費税

M&Aの場合に消費税がかかるかどうかは、承継の方法によって異なります。株式譲渡は、株式そのものの売買であり、消費税の課税対象外です。一方、事業譲渡として車両や倉庫などの資産を売却する場合には、原則として消費税が課されます。消費税は取引内容ごとに整理し判断することが重要です。

M&Aと税務調査

M&Aを行ったからといって必ずしも税務調査に入られるわけではありません。ただし、譲渡価格や資産評価、消費税の扱い等に不自然な点がある場合は対象となる可能性があります。運送業では車両や許認可の適正な評価、書類整備を行い正確に申告することが調査リスクを抑えることにつながります。

資金計画と相続対策

事業承継は譲渡契約の締結で終わりではなく、その後の資金計画や相続対策も重要です。譲渡益の納税や将来の生活資金の確保、相続税対策などをどう進めるかは、安心して将来を迎えられるかに直結します。当事務所では運送業に精通した税理士が、承継後の資金計画から相続まで一貫して支援します。

役職退職金の支給時期

役員退職金の支給時期は、株主総会で退任が承認された時点で決定されます。支給を遅らせると損金算入が認められない可能性があり、早すぎても税務上不自然と判断されることがあります。運送業の事業承継では契約の締結や経営からの引退時期とあわせて調整し適切な時点で支給することが重要です。

消費税の課税関係

運送業の事業承継では、株式譲渡か事業譲渡かの選択に加え、譲渡する資産や取引内容によって消費税の課税関係が異なります。たとえば、車両や備品の譲渡は課税対象ですが、土地の譲渡は非課税です。さらに、課税売上割合や簡易課税制度の適用有無によっても計算方法が変わるため注意が必要です。

法務関係の対応

運送業の事業承継では、運送業許可の承継手続き、車両等の名義変更、労働契約の承継など法務面の対応も重要です。当事務所は、提携する弁護士・司法書士と連携し、許可の承継や契約書の作成、登記手続きに加え、資金調達や承継後の財務改善まで金融機関との調整を含めて総合的にサポートします。

過去の申告誤りの責任

株式譲渡の場合、過去の申告ミスを含む会社のすべてのリスクは、原則として新経営者が引き継ぎます。一方、事業譲渡の場合、税務上の責任は、原則として旧経営者に残ります。ただし、契約内容によっては新経営者が責任の一部を負う場合もあるため、契約書の内容を十分に確認することが重要です。

株式譲渡場合の責任

株式譲渡では、法人そのものが存続し、株主だけが入れ替わります。会社の株式を譲り受けることは、会社のすべての権利義務を引き継ぐことを意味します。これには過去の申告ミスによる潜在的な債務も含まれるため、新経営者は、追徴課税を受けた場合の納税義務などの税務リスクを負う仕組みです。

事業譲渡場合の責任

事業譲渡では、個別の資産と負債を承継するため、過去の税務上の債務は譲渡対象から除外されるのが一般的です。そのため税務上の責任は旧経営者に残ります。ただし、契約書に「事業に付随する全ての債務を譲り受ける」といった特約があれば、新経営者が責任を負う可能性が生じることもあります。

M&Aにかかる税金

M&Aにかかる税金は、承継方法によって大きく異なります。株式譲渡では株主個人に概ね20%前後の譲渡所得税が課税されます。一方、事業譲渡では法人に譲渡益課税が生じ、資産内容によって消費税も発生します。さらに相続や贈与を通じて承継する場合は、相続税や贈与税が課税対象となります。

事業承継税制

事業承継税制とは、後継者が自社株式等を相続や贈与で承継する際の相続税・贈与税の納税を猶予または免除できる制度です。一定の要件を満たせば、株式にかかる税負担を大幅に軽減することができ、円滑な承継を後押しします。ただし、雇用確保や事業継続などの条件を満たし続ける必要があります。

事業承継税制の問題点

事業承継税制は相続税・贈与税の負担を大幅に軽減できる有効な制度ですが、問題点もあります。適用を受けるためには雇用確保や事業継続などの要件を満たし続ける必要があり、状況の変化によっては猶予が打ち切られるリスクがあります。また、承継計画の提出期限や煩雑な手続きも負担となります。

相続税や贈与税への影響

M&Aによる売却益は、その後の相続税や贈与税に大きな影響を与える可能性があります。経営者の資産の承継を安心して進められるようにするため、譲渡後に残る資金の額や資産構成を踏まえ、将来の相続税負担や贈与の活用方法まで見据えた総合的なシミュレーションを行うことが不可欠となります。

譲渡前の節税対策

譲渡前の節税対策は、M&A後の手取り資金を大きく左右する重要な要素です。具体的には、退職金の活用、含み損資産の整理、経営者保険の見直しなどが効果的です。また、法人税のみならず所得税、消費税も含めた総合的な検討により最適なスキームを選択し、税負担の最小化を図ることが重要です。

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