渡辺裕運送業M&Aセンター

必要書類

M&Aの事前診断に必要な書類

直近3期分の決算書

会社の財務状態や収益力、資産・負債の健全性を客観的に把握するため、直近3期分の決算書(貸借対照表・損益計算書)が必要です。運送業では、貸借対照表で車両・不動産・現預金などの資産構成を、損益計算書で売上や運行コストの推移を確認し、売却可能性や企業価値の重要な判断材料とします。

直近3期分の税務申告書

売却企業の納税状況や税務リスク、過去の税務処理の適正性を確認するため、直近3期分の税務申告書(法人税・消費税等)が必要です。法人税申告書では税務上利益や繰越欠損金の有無、税務調査のリスクを確認し、また、消費税申告書では課税売上の適正性や仕入税額控除の妥当性を検証いたします。

総勘定元帳

決算書だけでは把握できない詳細な取引実態を確認するため、総勘定元帳が必要です。運送業のM&Aにおいては、売上の計上時期や基準、回収状況、外注費の支払状況、車両維持費などの経費の妥当性、リース料や借入金利息の処理状況などを精査することで、財務上の問題点やリスクを洗い出します。

最新の試算表

会社の直近の経営状況を把握するため、最新の試算表が必要です。決算書は過去の数値であり、直近の売上や利益、資金繰りの実態を確認するには試算表が基準となります。運送業では、月ごとの燃料費、外注費の動向などが大きく変動するため、最新データをもとに売却可能性や企業価値を診断します。

固定資産台帳

保有する車両・倉庫・営業所などの資産内容を明確に把握するため、固定資産台帳が必要です。運送業では、トラックの台数や車種、使用状況、耐用年数、融資残高の有無、倉庫や営業所の立地条件が企業価値に直結するため、M&Aの事前診断において資産の実態とリスクを精査する際に活用されます。

保有車両の車検証

保有車両の正確な状況を確認するため、車検証が必要です。車検証には、車両の登録番号、所有者、使用者、車種、年式、積載量、車両重量などの情報が記載されており、車両の資産価値を判断する基礎資料となります。車検証の確認は、運送業のM&Aにおける企業価値評価やリスク精査に不可欠です。

一般貨物自動車運送事業

許可証

運送業の事業を継続するためには、一般貨物自動車運送事業許可証(運送業許可証)の確認が不可欠です。許可証には、事業区域や営業所、保有車両、運行管理者などの情報が含まれており、許可要件の充足状況や過去の行政処分履歴の有無を事前に把握することで、円滑な承継手続きの準備を行います。

特殊車両通行許可証

車両総重量や寸法が道路法の制限を超える場合には、国土交通大臣または都道府県知事の特殊車両通行許可証が必要です。許可内容には、通行可能な道路区間や車両寸法、許可の有効期限が明記されており、運送業の事業承継において適法に運行を継続できるかを確認する上で欠かせない資料となります。

リース契約書

保有車両をリースで利用している場合には、リース契約書の確認が必要です。契約内容には、月額リース料、契約期間、中途解約時の条件、残価精算の有無などが記載されており、M&A後のコスト負担等に大きく影響します。契約内容を精査することで、承継後の財務リスクを見極める基礎となります。

融資契約書

金融機関からの借入状況、返済条件、利息、担保や保証の有無を把握するために、融資契約書(金銭消費貸借契約書)の確認は不可欠です。特に運送業では、車両購入資金や設備投資に関連する融資契約が多いため、承継後のリスクや財務負担を明確にするためにも、この契約書の精査が重要となります。

保険契約書

運送業のリスク管理状況と事業継続性を確認するため、保険契約書(自動車保険・任意保険など)が重要です。過去の事故歴と保険料の関係、保険会社からの継続拒否や条件変更の有無を確認し、安全管理体制の実態を把握します。保険料の水準は経営コストに直結するため買い手の判断材料となります。

得意先一覧

売上構成や依存度を明確にして事業の安定性や将来性、リスクを把握するため、主要得意先一覧が重要です。得意先との契約書をあわせて精査することで、契約条件の有効性や変更のリスクも確認可能です。運送業では、長期契約の有無や主要顧客の割合が企業価値を左右する重要な判断材料となります。

仕入先・協力先一覧

運送業では、燃料供給先、車両整備会社、下請運送業者などとの契約条件が事業の安定性に直結するため、仕入先・協力先一覧が重要です。取引条件の有効性や依存度、価格改定リスク、コスト構造などを確認することで、M&A後も継続的に事業を維持できるかどうかを判断する大切な資料となります。

運行ルート等に関する資料

運送業の収益性や競争力を評価するため、運行ルートや配送エリアに関する資料は欠かせません。主要な運行ルートの収益性、競合状況、物流拠点との距離、配送エリア内の顧客分布、積載効率、往復輸送の確保状況などは、運送会社の事業基盤と競争優位性を評価するために重要な判断材料となります。

運行管理者選任届

運送業を適法に運営するためには、国土交通省へ運行管理者選任届を提出し、運行管理者を配置することが義務付けられています。法令により車両台数に応じて必要な運行管理者の人数が定められており、この届出が適正に行われているかどうかは、事業の管理体制や法令遵守状況を示す指標となります。

就業規則

労務管理体制や法令遵守状況を確認するため、就業規則が重要な資料となります。運送業では、長時間労働や安全管理が課題となりやすい業界であるため、労働時間、休憩、休日、賃金などが記載された就業規則の内容を精査することで、承継後の労務リスクや改善点を把握することが不可欠となります。

労働条件通知書

従業員一人ひとりに対して労働時間、休日、賃金、職種(運転手、作業員、事務員等)などの雇用条件を明示する労働条件通知書は、重要な資料です。運送業のM&Aでは、従業員の労働条件が適切に整備されているかを確認することで、承継後の労務リスクやトラブルを未然に防ぐことにつながります。

未払い残業代に関する資料

労務リスクを事前に把握するために、未払い残業代に関する資料は重要です。タイムカード、運転日報、デジタルタコグラフの記録などから実際の労働時間を確認し、残業代との整合性を検証します。運送業は、長時間労働になりやすいため、過去の労働時間記録や支払状況を精査することが不可欠です。

従業員名簿

人的資産と人件費構造を把握するため、従業員名簿は重要な書類です。運転手、運行管理者、事務員などの職種別人員構成、年齢分布、勤続年数を確認し、組織の安定性と継続性を評価します。運送業では熟練ドライバーの確保が鍵となるため、長期勤続者の割合や平均勤続年数は重要な指標となります。

社会保険・労働保険関連資料

従業員の労務管理や法令遵守状況、隠れた債務を確認するため、社会保険・労働保険関連資料は重要です。社会保険の加入状況、雇用保険や労災保険の適用状況、保険料の納付実績等を精査します。また、保険料の滞納がある場合、延滞金を含めた債務総額を算定すれば労務リスクの回避につながります。

賃貸借契約書

営業所や車庫などを賃貸している場合、賃貸借契約書は重要な資料です。契約期間、更新条件、解約条項、賃料水準、原状回復義務などの内容は、承継後の固定費や事業継続性に大きく影響します。運送業では、車庫要件を満たすことが許認可の前提となるため、契約の内容を精査することが不可欠です。

不動産登記簿謄本

倉庫・営業所・車庫など所有不動産の権利関係を明確にするため、不動産登記簿謄本は重要な資料です。不動産の所有者、抵当権・根抵当権の設定状況、差押えの有無などを詳細に確認します。金融機関からの借入に対する担保設定状況は、債務承継や担保解除手続きへの影響を把握することができます。

登記事項証明書

会社の基本情報や権利関係を確認するため、登記事項証明書(会社謄本)は必須の資料です。会社名、所在地、資本金、設立年月日などが記載され、会社の実態を法的に証明します。会社の実在性や登記内容の整合性、変更履歴などを確認することで、法務リスクの有無や承継可否の判断材料となります。

定款

会社の基本的なルールを定めた定款は、最も重要な書類です。会社の目的、発行可能株式総数、株式の譲渡制限、取締役会の有無などの情報が記載されており、株式譲渡や事業譲渡の可否や手続き方法に直接影響します。運送業のM&Aでは、許認可に関わる事業目的の記載も重要な確認事項となります。

株主名簿

会社の所有構造と議決権の状況を明確に把握するため、株主名簿は重要です。株主の氏名・住所、保有株式数、株式の種類、議決権の有無を確認し、経営権の集中度や分散状況を評価します。運送業では同族経営が多いため、親族間の株式保有状況や相続により分散した株式の状況も重要な確認事項です。

訴訟案件に関する資料

訴訟案件がある場合には、進行中の訴訟や過去の紛争に関する資料(訴状、和解契約書、判決文など)が重要です。これらの資料を精査することで、潜在的な法的リスクを正確に把握できます。訴訟リスクを事前に評価し、将来の賠償金支払いに備えることで、予期せぬ財務的負担の回避につながります。

動産・債権の担保設定資料

動産・債権の担保設定資料は、車両や売掛金等に担保権が設定されているかを確認するために必要な重要書類です。譲渡対象資産に担保が残存している場合、名義変更や譲渡手続きに制限が生じ、M&Aのスケジュールや最終条件に直接影響します。担保契約書や登記簿などで確認をする必要があります。

M&Aの最終契約時に必要な書類

譲渡契約書

M&Aの最終段階で締結される譲渡契約書は、株式譲渡契約書または事業譲渡契約書として作成されます。譲渡価格や支払条件、従業員の雇用継続、取引先契約の引き継ぎ、競業避止義務など、交渉で合意した内容を法的に明文化する書類です。M&Aのすべての最終的な合意事項が詳細に記載されます。

譲渡契約締結に関する議事録

M&Aの最終契約を有効に成立させるには、会社法に基づき取締役会や株主総会での承認が必要です。譲渡価格や条件、競業避止義務など主要事項を承認した議事録は、法的効力を持つ資料です。事業の重要な譲渡や会社の支配権変更を伴うM&Aでは、株主総会の特別決議が必要となる場合があります。

株券

株式譲渡を行う場合、株券は会社の所有権を証明する重要な書類です。株券発行会社では、最終契約時に売り手から買い手へ株券を交付し所有権が法的に移転します。紛失時は、法的手続きを経て再発行や失効手続きが必要です。株券不発行会社では、株券の代わりに株主名簿の書換え手続きを行います。

株主名簿書換請求書

株券不発行会社では、株式譲渡の効力を確定させるために株主名簿の書換えが必要です。その際に用いるのが株主名簿書換請求書です。新旧株主の氏名・住所、譲渡株式数、譲渡日などを記載し、会社に提出することで正式に株主としての権利義務が移転します。M&Aの最終契約時には必須となります。

株主名簿

株式譲渡を行う場合には、最新の株主名簿が必要です。株主名簿には、株主の氏名・住所、保有株式数、株式の種類、議決権の有無などが記載されており、株式移転の効力を確定させるための根拠資料となり、新株主の権利行使の基礎資料にもなります。適切な名簿の管理は、譲渡の正当性を担保します。

資金決済に関する契約書

資金決済に関する契約書は、譲渡対価の支払い方法や時期を明確に定める書類です。エスクロー契約では、第三者機関が資金を一時的に預かり、条件達成後に支払うことでリスクを軽減します。運送業のM&Aでは、事故・債務・許認可の承継など不確定要素が多く、安全な資金決済の仕組みが重要です。

雇用契約引継ぎ同意書

従業員の雇用契約を適切に引き継ぐためには、同意書が必要です。雇用条件や労働契約が継続されることを明確にすることで、従業員の不安を軽減し、円滑な事業承継を実現します。ドライバーや運行管理者等の安定した雇用確保が事業継続に直結するため、この同意書は極めて重要な役割を果たします。

承認を受けた運送業許可証

運送業のM&Aでは、国土交通省から承継承認を受けた運送業許可証が必要です。許可証には営業所の所在地、事業区域、保有車両数、運行管理者の配置状況等が記載されており、事業を継続するための法的根拠となります。承認がない場合、M&A後に事業を適法に運営できなくなる可能性があります。

契約承継に関する同意書

取引先との契約を承継するためには、契約承継に関する同意書が必要です。契約の引き継ぎには、取引先の書面による承諾が求められるケースが多く、これを怠ると契約が無効となるリスクがあります。荷主企業や長期契約先との継続性は事業価値に直結するため、同意書を取り交わすことが不可欠です。

金融機関借入承継同意書

金融機関からの借入を承継する場合には、金融機関借入承継同意書が必要です。同意が得られないと条件が変更されたり、一括返済を求められるリスクがあります。運送業では車両購入資金や運転資金の借入が多いため、承継に伴う債務処理を行ううえで、金融機関との同意書の取り交わしは不可欠です。

運行管理選任届書(変更届)

M&Aにより会社の経営体制が変わる際は、運行管理者選任届書(変更届)が必要となる場合があります。選任・解任・変更があった場合は、法令に基づき所轄の運輸支局へ7日以内に届出を行う義務があります。適切な手続きを行うことで、承継後も法令遵守と安全な運行体制の維持が可能となります。

車両使用権原証明書類

運送業を承継する際には、事業用車両を正当に使用できる権利を証明する車両使用権原証明書類が必要です。自己所有の場合は車検証、リースや割賦購入の場合は契約書、他社名義車両を使用する場合は使用承諾書などが該当します。車両は、運送業の中核資産であるため、権利関係の精査は不可欠です。

不動産登記移転書類

倉庫・営業所・車庫などの事業用不動産を承継する際には、不動産登記移転書類が必要です。所有権移転登記申請書、委任状、登記原因証明情報、固定資産評価証明書などを整備し、法務局で手続きを行います。登記移転により権利関係を明確にし、承継後のトラブルを防ぎ、事業の継続性を確保します。

賃貸借契約承継同意書

賃貸物件を営業所や車庫として利用している場合、M&A後も引き続き使用するためには、賃貸人の承諾を示す賃貸借契約承継同意書が必要です。契約条件をそのまま引き継げるか、賃料や更新条件に変更が生じるかを確認し、承継後も営業基盤を安定的に維持できるようにするために不可欠な書類です。

税務署等への異動届等

事業承継に伴う税務上の手続きを行うために、各官公庁に提出する異動届が重要です。税務署への異動届出書、都道府県税事務所への事業開始・廃止届、消費税課税事業者届出書などが含まれます。適切に手続きを行えば、税務申告や各種通知が正しく処理され、承継後の税務リスク回避につながります。

社会保険・労働保険変更届

M&Aにより事業主や法人情報が変更された際は、社会保険・労働保険変更届の提出が必要です。健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険等の加入状況を正しく引き継ぐため、年金事務所・労働基準監督署等へ届出を行います。従業員の保険資格を維持し、法令遵守を確保するうえで重要な手続きです。

クロージング確認書

運送業のM&Aでは、最終契約の履行完了を双方で確認するために、クロージング確認書を交わすことが重要です。株式譲渡の実行、対価の支払完了、必要書類の授受、表明保証の最終確認、前提条件の充足、車両の名義変更、許認可の手続きなどを網羅的にチェックし、取引の完了を正式に証明します。

表明保証書

M&Aで売り手が買い手に対し会社の財務・契約・法令遵守等の情報が正確であることを約束する書類が表明保証書です。譲渡後に虚偽や漏れが判明した場合、損害賠償請求の根拠となるため、非常に重要です。運送業では車両、許認可、債務、労務管理などの実態を正確に明記することが求められます。

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